2月8日から17日間ほど秋田は玉川温泉へ湯治に行ってきました。
最初は、トラピクスの「癒しとくつろぎの旅4日間」(田沢湖温泉郷1泊、新玉川温泉2泊)に申し込んだが、せっかく行くのならと、ついでに玉川温泉の方をトラピクスの最終日につなげて2週間の予約を取っておいたのです。新玉川と玉川は雪上車で日に何便も行き来している(新玉の岩盤浴客のため)のだが、岩盤浴を日に何度もやりたい人は、何といっても地の利のある玉川の方です。歩いて7,8分だから、夜討ち朝駆けも自由自在というわけです。さすがに時節がら、物見遊山の客はゼロ、みんな訳ありの人ばかり。
また、女性が思っていたより多く、男女ほぼ半々くらいの感じ。聞いてみると、中でもガン(男では、食堂・胃・肺・膀胱・大腸・前立腺など、女性にはあまり聞かなかったが、乳がんが多いらしい)が7、8割で残り2,3割に・脳溢血などによる肢体不自由・皮膚病、気管支炎・腰痛・糖尿病などがありました。
皆さん、さすがに必死で、朝の4時頃から、良い場所と長時間を求めて(ふつうは1度に40~50分位が適当とされている)懐中電灯を持って、岩盤浴に出かける人も何人かいる。そういう人は日に3~4回岩盤浴に行く(さらに熱心な人は、自らガイガーカウンターを持ってきてラジュウムの多く出ているところを探し出すということを聞いた)。昼間は、新玉・そよかぜ温泉の方から雪上車で岩盤浴に来るので混み合うので、避けるようになるということもあります。
一方、温泉は、湯に浸かっての~んびりできるようなしろものではない。なにしろPH=1.2の塩酸なので、源泉100%はもちろん50%の湯でも、たとえ傷の無い身でもぴりぴりしてくる。そこへ10分も20分も入れというのは荒修行どころか拷問にも似る。以前は、我慢して100%源泉に30分から1時間も浸かって下(金玉)の皮が剥けて、あと湯に入れなくなった人が何人もいた(別名:玉皮剥け温泉という)と聞く。私は皮膚炎で滲みて痛いので、50%湯に2、3分づつ何回かに分けて入った。
それでも、年間で一番空くというこの時期に、常時100人近い湯治客があり、夏場の予約は半年前から取らないと難しいようです。岩盤浴は、地熱とラジュウムの相乗効果か、その帰りは、大寒の月夜に銭湯から帰る時にも似たすがすがしい気持ちになります。体の新陳代謝が良くなり免疫力が強くなるというのも、むべなるかなと思われます。
天気の良い日は、テントの外で暖かい岩盤を探して、芋でも、かぼちゃでも蒸して昼食し、そこで横になれば岩盤浴もできる。一石二鳥です。テント付近一帯で雪が溶けていることからも、北投石を含んだラジュウムを放射する岩盤が一面に広がっていると思われます。(岩盤の暖かさとラジュウムの出ている量とは比例しないようです)。
帰りは、前日に国道341号線が雪崩で田沢湖駅方面へは不通となり(秋田新幹線で盛岡へ出るつもりでした)、玉川温泉の雪上車で八幡平方面へ上り、途中でマイクロバスに乗り換え、かなりの高所から山を下って鹿角花輪(かづのはなわ)駅までサービスで送ってくれました。遠回りにはなりましたが、八幡平周辺の雪の山々の美しさをを十分堪能することが出来ました。そして鹿角花輪駅から高速バスで盛岡へ出て東北新幹線で帰りました。
写真は上から ①玉川温泉入り口付近 ②岩盤浴へ向かう歩道 ③岩盤浴のテント風景(三張ある) ④宿から源泉方面を望む ⑤ハシゴをかけて後ろのドアから乗り降りする雪上車